給我一支猫・ストーリー①
P20.故事
中国語では物語のことを「故事」といいます。タイトルはこれ↓
………………
マッチ棒のような女と妻楊枝のような男の物語
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潔美の洞窟
すべてはこの潔美の隠れ家から始まった・声が聞こえる……。
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1
「黑樹」
「うん」
「誰かに会ったの?」
「あれはもしかしたら潔美だったかもしれない」
「あなたは潔美が生き返ると信じているの?」
「潔美は小さい頃大病をわずらって一度死にかけたことがある。だからママに彼女が死んでしまったのかどうか聞いたんだ。ママはあの子はもう一度帰ってくると言ってた。」
「あなたは帰ってくると思う?」
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秘密はすべて潔美の洞窟にある
その洞窟は今は使われていない防空壕で、黑樹と妹の潔美が幼い頃、秘密基地にしていたものだった。
潔美はその真っ暗な洞窟の中で、歌ったり作り話をしたりするのが好きだった。
ある年の台風の夜、なんと妹はたくさんの瓦礫や看板、羽布団なんかと一緒に吹き飛ばされてしまったのだ。
黑樹はそれ以来、妹についてこう言うことにしている:あの子は力を尽くして――彼女を思う人のそばに飛んでくることができるんだ、と。
その時からずっと黑樹は全ての外界と気安く関わらなくなっていった。母は潔美は必ず帰ってくると言っているが、そんなこと始めから実現しないたわごとだ。
黑樹はその事件を小さな秘密として、胸のずっと奥にしまい続けたのだった。
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あの子は きっと力を尽くして
思う人のところへ飛んでくる
彼女は猫だったのか、 それとも潔美だったのか?
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